アルキメデスの原理とは?高校生のポイント~浮力のしくみを解説

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お風呂に入るとき、水があふれたり、体が軽く感じたりしたことはありませんか?
その「浮く」現象を説明するのが アルキメデスの原理 です。
この原理は、古代ギリシャの数学者アルキメデスが発見したもので、浮力の大きさを正確に表しています。

アルキメデスの原理の内容

アルキメデスの原理とは、次のように表されます。

「液体中にある物体は、その物体が押しのけた液体の重さに等しい浮力を受ける」

つまり、物体が水に沈むとき、水を押しのける量だけ浮く力が働くということです。

浮力の公式

浮力 F の大きさは、次の式で表されます。

F = ρ × g × V

ここで、

  • F:浮力(N)
  • ρ:液体の密度(kg/m³)
  • g:重力加速度(m/s²)
  • V:物体が押しのけた液体の体積(m³)

たとえば、水の密度が 1000 kg/m³ の場合、1 m³ の水を押しのけると
F=1000×9.8×1=9800F = 1000 × 9.8 × 1 = 9800F=1000×9.8×1=9800 N の浮力がはたらくことになります。

浮く・沈むの条件

物体が浮くか沈むかは、「浮力」と「重力」の関係で決まります。

  • 浮力 > 重力 → 物体は浮く
  • 浮力 = 重力 → 物体は水中で静止(中立浮力)
  • 浮力 < 重力 → 物体は沈む

たとえば、氷は水より密度が小さいため浮きますが、鉄は水より密度が大きいため沈みます。

アルキメデスの逸話

有名な話として、王様から「この冠が本当に純金か調べよ」と命じられたアルキメデスがいます。
彼は風呂に入ったときに水があふれるのを見て、「浮力と体積の関係」に気づき、
思わず「ユーレカ!(わかった!)」と叫んで裸のまま外へ走り出したといわれています。

この発見こそが、アルキメデスの原理です。

日常生活での応用

  • 🚢 船が浮く理由
    鉄でできていても、船の内部は空気を含んでいるため、全体の平均密度が水より小さくなり、浮きます。
  • 🧊 氷が水に浮く
    水より密度が小さいため、浮力が重力より大きくなります。
  • 🎈 熱気球が浮く理由
    熱した空気の密度が外気より小さいため、空気中でも浮力が働き上昇します。

高校物理でのポイント

  1. 浮力の公式 F=ρgV を正確に使う
  2. 物体の密度と液体の密度を比較して、浮く・沈むを判断する
  3. 浮力は「液体に接する上下の圧力差」で生じていることを理解する
  4. 入試では「密度」「体積」「力のつり合い」を組み合わせた計算がよく出る

例題

水中に完全に沈めた体積 0.002 m³ の物体にかかる浮力を求めよ。
(水の密度 ρ = 1000 kg/m³、重力加速度 g = 9.8 m/s²)

解答:

F = ρ × g × V
F = 1000 × 9.8 × 0.002 = 19.6 N

よって、浮力は 19.6 N です。

みんなの声

💬「お風呂で体が軽くなる理由が、数式で説明できて面白い!」
💬「船が沈まない理由を初めて理屈で理解できた!」
💬「アルキメデスって、すごく実験的な発想の人だったんだね!」

まとめ

  • アルキメデスの原理:押しのけた液体の重さだけ浮力を受ける
  • 浮力の公式:F = ρ × g × V
  • 浮くか沈むかは「浮力」と「重力」の関係で決まる
  • 船・氷・熱気球など、身近な現象にも広く応用されている

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