白黒写真をスマホで復元して高齢者を元気付ける方法
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写真復元のプラス効果
まず今回の写真復元で画期的だったことをあげます。
1.貼り付けてあった写真を剥がさずにスキャンしてデジタル化できること。
2.ぼやけている画像を鮮明に修正できること。
3.モノクロをカラー化できること。
4.すべて無料で行えること。
5.デジタル化できた画像がほぼ永久的に保存できること。
6. 小さい写真を拡大して見ることができること。
今回は昭和初期の小さな白黒写真を、無料で大きくカラーにするということを試みました.。
具体的には Android スマートフォンを使用します。
iPhone でも対応しています。
※ 以下は、2020年10月の環境下で行ったものです。
戦後の白黒写真を現代に復元
私はカラー写真の世代です。
一回り上の世代は、白黒写真世代です。
今回、写真復元の作業をしていて思ったのは、「私より上の世代というのは、別の世界を生きてきた人だというイメージがある」ということでした。
その一つの原因が、白黒写真や白黒映像である、と発見しました。
最近は AI の発達によって、白黒画像をカラー化することが可能になってきています。
その技術を知ったので、うちの親の写真をカラー化することができないかと考えました。
戦後の復興の時代の写真ですので、モノクロでサイズがとても小さいものが多かったです。
それを大切にアルバムに貼っているのを見ると、なんとなく感慨深いものがありました。
すごく小さな写真で、人の顔もはっきりとわからないような感じです。
今回は、そのような小さな写真をデジタルに読み取って拡大し、それをカラーに修正することが可能になりました 。
人工知能による修正ですので、当時の事実をそのまま復元できているかどうか不明です 。
復元した写真をタブレットで親に見せてみると、非常に喜びました。
今まで小さな白黒写真を見てきたので、昔の記憶が今回で鮮明に蘇った感じです 。
私も、大学生の頃の親のカラー画像を見て、驚きました。
IT 技術の発達が人に幸福をもたらす一例であると思います 。
写真復元の方法
使用するアプリは以下の三つです。
・フォトスキャン by Google フォト
・ Remini
・Colorize Images
いずれも、iPhone、アンドロイド対応。
フォトスキャン
このアプリはアルバムに貼り付けてある写真を剥がすことなく、スキャンすることができます。
アプリをダウンロードして開き、メディアへの「許可」をして、使用可能。
通常のスキャンアプリと違い四つの角度から撮って写真を合成することで、光の反射を無くすことができます。
実際にやってみて、光の反射が強い写真では完全に除去するのは難しいです。
また影になる部分も残ることがあります。
その場合、スマートフォンで撮りながら、写真の方を回して光の向きを変えるというのがコツです。
撮影は、スマホを傾けずに真横にスライドさせて撮ります。
大半は割合と綺麗にスマートフォンに取り込むことができます。
写真は、メディアのPhotoScanフォルダーに保存されます。
※ Andoroidスマホで行ったため、写真ファイルの操作はiPhoneと異なる場合があります。
Remeni
AI によって人の顔の形を自動で補修し、高画質化してくれます。
アプリをダウンロードして開き、メディアへの「許可」をして、使用可能。
アプリを起動し、先程スキャンした写真をPhotoScanフォルダーから選びます。
修復の前に、20秒ぐらいのアプリの動画広告やゲームの広告が入るのが、少し厄介なところです。
最後まで見終わると☓印で閉じて、修正した写真をダウンロードすることができます。
アップロード写真は、Reminiのサーバー上に保存されるので、貴重な写真は転用のリスクを考えておいたほうが良いでしょう。
小さな写真やぼやけがきつい写真の場合は、本物とずれている可能性があります。
無料のボタンと有料のボタンがありますが、無料の場合は1日に5枚の修正が最大です。
5枚を超えると次の画像が出てきて、課金を求めてきますので、ここで終了。
しかし、くっきりと綺麗になるのが驚きです。
このアプリ内にカラー化の機能がありますが、月額540円の有料になります。
修正された写真は、メディアのReminiフォルダーに保存されます。
Colorize Images
無料で何回でも白黒写真をカラーにしてくれます。
アプリをダウンロードして開き、メディアへの「許可」をして、使用可能。
右上のナットレンチを開き、設定でフル解像度をONにしておくと高画質でカラー化できます。
先程、高画質化した写真をReminiフォルダーから選びます。
広告を2、3秒見て「閉じる」と、アプリを無料で使うことが出来ます。
人工知能による自動修正なので、真実の色であるかは不明です。
また、右下のペンマークを開くと詳細設定画面が出てきます。
レタリング係数は初期値は、35。
これを下げていくと色は薄くなっていきます。
赤色がきつく出る時は、下げてみてください。
他にもインターネット上にカラーをしてくれるソフトなどもありますが、このアプリはとても鮮明な色にしてくれるのが特徴です。
追 記
以上で写真のデジタル化修正とカラー化が完成します。
できた写真は、メディアからGoogle フォトなどのクラウドにアップロードして、タブレットで高齢者に見せてあげることができます。
スマートフォンをテレビに映し出すのも良いです。
昭和初期の写真が、大きく鮮明に復元されたのを見て、高齢者が喜んでくれます。
もっと前からこの機能はなかったのかと思います。
すごい時代になりました。
今回の作業での気付き
昭和復興期の写真を復元していて思ったことは、今まで別世界だと思った親の学生時代などが私たちの学生時代とそんなに変わりはないということです。
青春時代を友達と楽しんでいる様子などは、私の大学時代と変わりありません。
このようにモノクロとカラーとの差によって、無意識に別の世界というものを作っていた事に気づきました。
タイムスリップして昭和初期に行ったたとすれば、普通に友達感覚で大学生と話をすることでしょう。
逆に、うちの親などは今の世界を全く別世界のように見ていますが、それも一つの誤解、錯覚であって、人間の本質としては変わっていないのです。
もう一つの発見は、親はとても優れているという認識は子供は持ちますが、それも必ずしも正確ではありません。
親が優れていると思うのは年齢の差があるからです。
写真で復元されたように、私が若い頃の親の姿を見ると一人の青年として見えるわけで、すると、親というのも一人の人生を生きた人であって、子供もまた同じように一つの人生を生きてる人であるという発見です。
したがって、親が優れているが子供が劣っているとかいう認識をするのも、おかしな話です。
先人というのは先に生きた人であり先輩でありますが、能力が上というわけではありません。
ゆえに、親と子供は対等であります。
親の権利も子供の権利も平等だと感じました。
今回の作業を行っていただけることで、高齢者の明るい生活が広がることを願います。