クーロンの法則とは?高校生のポイント~電気の力の基本原理

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静電気で髪の毛が逆立ったり、セーターがペタッとくっついたりすることがありますよね。
これらはすべて「電気の力(静電気力)」による現象です。
この力の強さや向きを正確に表すのが「クーロンの法則」。
高校物理の電気分野の出発点ともいえる重要な法則です。
ここでは、クーロンの法則の意味、公式、生活への応用、そして大学入試のポイントをわかりやすく解説します。
クーロンの法則とは?
クーロンの法則は、18世紀にフランスの物理学者 シャルル・オーギュスタン・ド・クーロン によって発見されました。
この法則は次のように説明されます。
「2つの電荷の間には、それぞれの電荷の大きさに比例し、距離の2乗に反比例する力が働く。」
つまり、
- 電気の量(電荷)が大きいほど強い力が働く
- 離れるほど(距離が遠くなるほど)力が弱くなる
ということです。
この法則を数式で表すと次のようになります。
F = k * (q1 * q2) / r^2
ここで、
- F:電気的な力(N)
- q1, q2:2つの電荷の大きさ(C:クーロン)
- r:電荷間の距離(m)
- k:比例定数(クーロン定数) ≈ 9.0 × 10^9 (N·m²/C²)
この式を見ると、まるで万有引力の法則(重力)と似ていますね。
実際、クーロンの法則は「電気の世界における引力・斥力の法則」といえるのです。
プラスとマイナスの関係
電気には「プラス」と「マイナス」の2種類があります。
- 同じ符号の電荷(+と+、−と−) → 反発する(斥力)
- 異なる符号の電荷(+と−) → 引き合う(引力)
このように、クーロンの法則は電気の引き合う力・反発する力の大きさを定量的に説明しているのです。
生活での具体例
- 静電気のバチッ!
冬の乾燥した日にドアノブに触れてバチッとくるのは、体と金属の間に電位差ができ、電荷が一気に移動するためです。
このときの「引き合う・反発する力」はクーロンの法則で説明できます。 - コピー機・プリンターの仕組み
トナー(粉)を静電気で紙に付着させるのも、クーロン力の利用です。
トナーに帯電させ、紙の電荷に引き寄せることで印刷が行われます。 - 静電気除去ブラシや空気清浄機
これらは、クーロン力を利用して空気中の微粒子やホコリを吸着させる仕組みになっています。
大学入試のポイント
クーロンの法則は高校物理の「電磁気」分野の最初に登場し、
その後の電場・電位・電気力線・コンデンサーなどの基礎となります。
特に入試では次のような問題形式がよく出ます。
- 「2つの点電荷の間に働く力の大きさを求めよ」
- 「3つ以上の電荷があるとき、1つの電荷に働く合力を求めよ」
- 「クーロンの法則と万有引力の法則を比較せよ」
また、ベクトルの考え方(力の向き)をしっかり理解しておくことが得点のカギです。
みんなの声
「クーロンの法則って、最初は難しそうだけど、万有引力の式と同じ形で覚えると理解しやすかった!」(高校2年・男子)
「コピー機にも物理の法則が使われてるって知ってびっくりした!」(高校1年・女子)
「プラスとマイナスが引き合うのは当たり前だけど、ちゃんと数式で説明できるのがすごい。」(高校3年・男子)
クーロンの法則は、電気現象を理解するための出発点です。
身の回りの「静電気」から、スマートフォンや家電、宇宙のプラズマまで、
あらゆる電気の力の根底にこの法則が働いています。
「目に見えない電気の世界」を数式で表す――それが、クーロンの法則の面白さなのです。


