高校生物「走性・反射・本能行動」わかりやすい解説|大学入試ではどう出る?

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生物の行動の単元は、センター〜共通テストでも国立二次でも出やすいところです。

しかし意外と、走性・反射・本能行動を「用語の丸暗記」だけで終わらせている人が多い。
ここでは、行動の成り立ち・違い・例を整理し、大学入試でよく出る視点までまとめます。

① 走性(taxis)…刺激方向へ動く

刺激の「方向」に対して、主体的に動く行動。
→ 生き物の自発的移動。

例:

刺激行動例
ミドリムシの正の走光性 / ミミズの負の走光性
化学物質シュモクバエ幼虫の走化性
重力ハエ幼虫の負の走地性

高校で一番引っかかりやすいのは
「走性は方向を持つ」
という点。
「方向がない場合は走性ではない」という線引きが入試ポイント。

② 反射(reflex)…脊髄レベルで素早く起こる

刺激に対して「無意識・自動」で起こる運動反応。
→ 脳ではなく脊髄で処理するのが原則。

例:

  • 膝蓋腱反射(ひざトントン)
  • 瞳孔反射(光が強い→瞳孔が小さくなる)

ここでの入試ポイント
反射は学習不要
→ 生得的行動である。

本能行動と似ているが、反射はもっと単純な回路で瞬間に起こる。

③ 本能行動(instinct)…生得的で複雑なパターン行動

生まれつき備わった複雑な行動で、学習なしでも行える。
いわば「プログラムされた行動」。

例:

  • 鳥の渡り
  • 蜂のダンス
  • 蟻の巣作り
  • 鳥の求愛行動・巣作り

ここで重要なのは
本能行動は遺伝情報に含まれており、世代を超えて安定している
という点。大学入試では「学習後も変わらない」と対比させて問う出題が多い。

3つの違いまとめ

種類自発的移動か刺激方向あるか脳の関与複雑さ
走性自発的移動あり(ありうる)低〜中
反射自発的ではない刺激に自動反応基本脊髄
本能行動生得的刺激なくても発動することある脳ある

大学入試でよく出るポイント

  • 走光性は負の走光性と正の走光性の違いを選ばせる問題が出る
  • 脊髄反射の回路を図で出す問題
    (求心性→中枢→遠心性の方向)
  • 本能行動は「学習」では変化しにくい
    → 条件づけと対比させる出題

例題

ミミズが光の当たる方向とは逆方向に移動する行動は何と呼ばれるか?

負の走光性  (走性で方向があることを確認)

ひざ下を軽くたたくと足が伸びる反応は何と呼ばれるか?

反射

ミツバチが餌の場所を仲間に知らせるダンスは何と呼ばれるか?

本能行動


みんなの声(現役受験生/指導者の声)

「この3つ、用語は覚えてるのに、テストになるとどれか分からなくなる。方向があるか?勝手に動くか?で切ると整理できた」(高3)

「模試はこれ区別問題めっちゃ出た。結局、条件反射と本能行動のズレでひっかけるパターン多い。」(既卒)

「授業では図を描かせると理解が早い。走性は矢印を描く、反射は回路を描く。本能は行動のストーリーを書く。」(生物教員)

まとめ

この3つは「丸暗記」じゃなく「分類の軸」を作ると強い。

  • 方向がある→走性
  • 刺激で即発動→反射
  • 生得的で複雑→本能行動

共通テストは、用語単独ではなく、現象を文章で書いて分類させる問題が多い
定義を理解型で押さえると正答率が一気に上がります。

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