ヨウ素(I₂)の性質と反応:高校生が知っておくべきポイント

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性質
ヨウ素(I₂)は周期表のハロゲン元素に属する物質で、独特の性質を持っています。
- 外観:常温では黒紫色の結晶で、光沢があります。
- 昇華性:固体から直接気体に変化する性質があり、加熱すると紫色の蒸気を発生します。
- 水への溶解度:水にはほとんど溶けませんが、ヨウ化カリウム(KI)を加えるとよく溶けてヨウ素ヨウ化カリウム溶液(ルゴール液)になります。
- 有機溶媒への溶解:エタノールやヘキサンなどの有機溶媒に溶けやすく、それぞれ褐色や紫色の溶液を作ります。
- 抗菌作用:ヨウ素は殺菌作用を持ち、うがい薬や消毒液として利用されます。
反応
ヨウ素はさまざまな化学反応を示し、実験や生活の中で利用されています。
(1) デンプンとの反応
デンプンとヨウ素(I₂)を含む水溶液を混ぜると青紫色になります。
これは、デンプンのらせん構造にヨウ素が取り込まれるためです。
ヨウ素デンプン反応は、食品や生物の研究に活用されています。
(2) 還元剤との反応
ヨウ素は酸化剤として働き、以下のような還元剤と反応します。
- チオ硫酸ナトリウム(Na₂S₂O₃)との反応:
I₂ + 2Na₂S₂O₃ → 2NaI + Na₂S₄O₆
→ ヨウ素の褐色が消え、無色のヨウ化物イオン(I⁻)になります。 - ビタミンC(アスコルビン酸)との反応:
I₂ + C₆H₈O₆ → 2I⁻ + C₆H₆O₆
→ これにより、ヨウ素が消えるため、ヨウ素を用いたビタミンCの定量分析が可能です。
(3) 金属との反応
ヨウ素は一部の金属と反応し、ヨウ化物を形成します。
- アルミニウム(Al)との反応
2Al + 3I₂ → 2AlI₃
→ この反応は非常に激しく進行し、光と熱を発生します。
高校生が注意すべき点
(1) ヨウ素の扱い
- ヨウ素の昇華性に注意し、密閉容器に保存することが重要です。
- ヨウ素の蒸気は刺激臭があり、吸入すると粘膜を刺激するため、換気の良い場所で取り扱いましょう。
(2) 実験時の安全対策
- ヨウ素を加熱する際は、ガラス棒などで軽くかき混ぜることで、急激な昇華を防ぎます。
- 金属との反応は発熱するため、反応が暴走しないように少量ずつ反応させることが大切です。
(3) 廃棄方法
- 使い終わったヨウ素溶液は中和処理(チオ硫酸ナトリウムなどを加えてI⁻にする)してから廃棄します。
- 直接流さず、環境に影響を与えない方法で処理することが求められます。
まとめ
ヨウ素は、興味深い化学的性質を持ち、実験や日常生活で役立つ物質です。しかし、その扱いには十分な注意が必要です。
・前に進めない「停滞」こそが悩みの本質
・脳科学的にも「言葉」には不安を鎮める効果がある
分かりやすい!是非、手にとって読んでみてください。
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