【要注意】見ただけでウイルス感染?誘導されたWEBページの脅威

※ 本ページはプロモーションが含まれています。
最近、「知らないうちに変なサイトに飛ばされた」「広告をクリックしたら、突然警告音が鳴った」「見ただけなのにウイルスに感染したと言われた」……そんな声がSNSや掲示板で多く聞かれるようになりました。
この記事では、「WEBページを見ただけでウイルスに感染する」という噂の真偽を探りつつ、現代のインターネットで本当に気をつけるべきセキュリティリスクとその対策を、エンジニアの視点から詳しく解説します。
ウイルス感染=「何かをダウンロードしないと感染しない」は古い常識?
かつては、ウイルス感染といえば「怪しいメールの添付ファイルを開く」「違法ソフトをインストールする」などの明確な行動が必要でした。しかし、現代のサイバー攻撃は「ユーザーが意図せず閲覧しただけで感染する」というケースもあります。
このような手法は「ドライブバイ・ダウンロード攻撃(Drive-by Download)」と呼ばれ、非常に悪質です。悪意あるコードが埋め込まれたWEBページを訪れただけで、端末の脆弱性を突いて自動的に不正プログラムがダウンロード・実行されてしまうのです。
ドライブバイ・ダウンロード攻撃とは?
ドライブバイ・ダウンロード攻撃では、主に以下のような仕組みが使われます:
- JavaScriptやiFrameなどを使い、ユーザーが見ているWEBページに不正コードを埋め込む
- ユーザーのPCやスマートフォンのOSやブラウザの脆弱性をスキャン
- 脆弱性が見つかると、自動的にマルウェアをダウンロード・実行
特に、Flash Player、Java、Adobe Reader、古いIE(Internet Explorer)などの脆弱性は過去に多く悪用されてきました。現在はEdgeやChrome、Firefoxでも、セキュリティパッチを当てていない古いバージョンが狙われることがあります。
誘導型攻撃の巧妙さ:一見無害に見える広告やURL
最近では、「Web広告経由でマルウェアに感染した」「検索結果の一番上に出たリンクをクリックしたら偽のセキュリティ警告が出た」という報告も多く、これをマルバタイジング(Malvertising)と呼びます。
この手法では、悪意ある広告主がGoogle広告やSNS広告などを使い、あたかも正規のサービスを装ってユーザーを誘導し、そこから感染を狙います。悪質な広告は正規の大手ニュースサイトにも表示されることがあり、信頼していたサイトからの間接的感染も起こりうるのです。
ウイルス感染の兆候とその後のリスク
ドライブバイ攻撃やマルバタイジングで感染すると、以下のような症状が現れることがあります:
- ブラウザが勝手に開いて警告を表示
- 「ウイルスに感染しました」という偽セキュリティソフトの通知
- 急にPCの動作が重くなる
- 身に覚えのないアプリやツールが勝手にインストールされている
- パスワードが盗まれる(キーロガー感染)
特に怖いのが「ランサムウェア」と呼ばれる攻撃です。感染するとファイルが暗号化され、解除するには身代金を支払えと脅されます。
感染を防ぐための5つの対策
では、こうした「見ただけで感染」するリスクから、どうやって自分の身を守ればいいのでしょうか?
1. OS・ブラウザ・ソフトウェアの常に最新アップデート
脆弱性を突かれることが最大のリスクなので、WindowsやmacOS、iOS、Androidはもちろん、Chrome、Edge、Firefoxなどのブラウザも常に最新版を使うようにしましょう。
2. 信頼できるセキュリティソフトを導入
リアルタイム保護機能のあるウイルス対策ソフトを入れておけば、怪しいスクリプトを検知して遮断することができます。無料ソフトよりは、有料でも信頼性の高いソフトのほうが安心です。
3. 怪しい広告やポップアップをブロック
広告ブロック拡張(AdBlock、uBlock Originなど)を使えば、不審な広告からの感染リスクを大幅に減らせます。とくに無料Wi-Fiや公共ネットワークを使うときは有効です。
4. 怪しいリンクやSMSは絶対にクリックしない
LINEやSMS、メールで届く「荷物のお知らせ」「セキュリティ警告」などは、その大半が偽装リンクです。アクセスせず、正規サイトや公式アプリから確認するようにしてください。
5. バックアップを取っておく
万が一感染しても、外部ドライブやクラウドに定期的にバックアップを取っておけば、復旧が可能です。特に個人事業主や教育関係など、業務データが重要な人は必須です。
「見ただけで感染」は実際にある。だが慌てず、冷静な対応を。
確かに、現代のサイバー攻撃は非常に巧妙で、「クリックしなければ安全」という常識はもはや通用しません。
しかし、基本的なセキュリティ意識と日常の予防策を守っていれば、こうした攻撃から自分を守ることは十分可能です。
何より重要なのは「不安を煽る警告画面が出たときに、慌てて電話したり、アプリを入れたりしない」こと。冷静にウィンドウを閉じ、信頼できる情報源(例えば、セキュリティ企業やメーカー公式サイト)を参照しましょう。
まとめ
「見ただけでウイルスに感染するなんて嘘でしょ?」と侮っていると、思わぬ形で情報や資産を失いかねません。
現代のWEB環境では、脆弱性×誘導×油断が最大のリスクです。
一人ひとりが少しの注意と予防を心がけることで、多くの被害を防ぐことができます。



