自分を取り戻すための旅路──「他人依存」と「認知の歪み」を超えて

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50代を迎えて、これまでの人生を振り返ると、さまざまな出来事の根底に「自分」というものの曖昧さがあったことに気づきます。
特に幼少期、親への強い依存心が私の人格形成に大きく影響し、それがそのまま人間関係や進路、人生の選択にまで及んでいました。
これは決して私一人の話ではありません。現代の若者の中にも、家族との関係性や他者への依存、自己否定、認知の歪みによって「自分らしさ」を見失っている人が少なくありません。
この記事では、私自身の経験をもとに、「自分を取り戻す旅路」について語りながら、同じように悩む人たちが人生を切り開くヒントとなるような知見を共有したいと思います。
1. 親の期待に生きる子供時代
私は幼少期から母親との関係が非常に密でした。
一見すると「愛情深い母親」と「素直な子供」という理想的な関係のようですが、実際には「母親の期待を裏切らないように生きる」ことが、自分の生き方のすべてになっていました。
つまり、「自分は何をしたいのか」「自分は何を感じているのか」といった、自我に根差した問いよりも、「母が望む自分であるかどうか」が基準になっていたのです。
こうした状況は、やがて人間関係全般にも影響を及ぼします。他人の顔色をうかがい、相手の望む自分を演じることに必死になり、心の奥底では「本当の自分はこれじゃない」と感じながらも、それを押し殺して生きていました。
2. 認知の歪みと「慢性的な不幸」
こうして形成された人格は、心理学で言うところの「認知の歪み」を伴っていました。
たとえば以下のような思考パターンです:
- 全か無か思考(白黒思考):「成功しなければ、価値がない」
- 自己関連づけ:「相手が不機嫌なのは、自分のせいだ」
- 心の読みすぎ:「きっと自分のことを嫌っているに違いない」
- 過度の一般化:「一度失敗したから、もう何をやってもダメだ」
こうした歪んだ認知は、自己肯定感を蝕み、自信を持てず、何をするにも「失敗しないように」「誰かをがっかりさせないように」と自分を抑圧する人生になっていきました。
結果として、語彙力や表現力、国語的な読解力も伸び悩みました。なぜなら、自分の内面をしっかり見つめ、言語化する力が育っていなかったからです。理系進学も、ある意味では「自分らしさを表現する力が未熟だった」ことの裏返しだったのかもしれません。
3. 社会に出てからの「修行」
ところが社会に出てから、少しずつ変化が訪れます。環境が変わり、母親の支配的な影響が薄れていく中で、ようやく「自分って何なんだろう」と見つめ直す余地が出てきたのです。
もちろん最初は苦しかったです。自己主張すれば不安になり、周囲との距離感がわからず、自分の感情をどう扱っていいのかも迷ってばかりでした。
それでも、いくつかの「修行」を経て、私は少しずつ自分の心の歪みと向き合うことができるようになっていきました。
修行その1:フィードバックを受け入れる
職場や人間関係の中で、自分の行動や思考が周囲にどう見えているのか、率直な意見をもらい、自分の認知と照らし合わせていく作業は非常に有効でした。初めは痛みを伴いますが、徐々に「自分の中の常識は、絶対じゃない」と実感できるようになります。
修行その2:内面を言語化する
日記をつけたり、信頼できる相手と心の内を語り合うことで、自分の感情や思考パターンに名前をつけることができるようになりました。これが「認知の歪み」の修正において、非常に重要なステップです。
修行その3:無条件の受容に触れる
条件付きの愛(何かをすれば認められる)ではなく、「そのままの自分でも価値がある」と感じられるような関係性を体験したことで、心が解きほぐれていきました。
4. 自分に正直な生き方へ
こうしたプロセスを経て、ようやく「真っ直ぐな思考」ができるようになり、「自分にも正直な生き方」ができるようになりました。
- 「嫌だ」と感じることを、無理に受け入れない
- 「したい」と思うことを、自分の責任で実行する
- 「誰かの評価」ではなく「自分の納得感」で選ぶ
この感覚は、とてもシンプルで、健やかで、自由です。人生の遅れを取り戻していくような、そんな感覚もあります。
5. 同じように苦しむ若者へ
この記事を読んでいるあなたがもし、「自分がわからない」「他人の目ばかり気にして苦しい」「家庭の影響から逃れられない」と感じているなら、それはあなたのせいではありません。
そして、それを乗り越えることは「できる」のです。
ヒント1:今の感情にラベルをつけてみる
「悲しい」「虚しい」「怒っている」「焦っている」……どんな感情でもいいので、名前をつけてみてください。それだけで、心の霧が少し晴れます。
ヒント2:小さな「自分軸」の選択をしてみる
たとえば「何を食べたいか」「どんな服を着たいか」「どの道を歩きたいか」。ささやかなことでいいので、自分で選び、自分で決める体験を重ねてみてください。
ヒント3:あなたの価値は、他人の評価では決まらない
どんなに認められても、不安が消えないなら、それは「外側」に答えを求めているからです。本当の安心は、自分の内側との信頼関係から生まれます。
おわりに
私自身、長い時間をかけて「自分を取り戻す旅路」を歩んできました。もっと早く気づけていれば、もっと自由に、もっと豊かに生きられたかもしれません。
でも、遅すぎるということはないと思っています。
今、少しでも苦しんでいる人がいるなら、あなたにもきっと「生きやすくなる道」があります。そして、私の経験がそのヒントの一つになれば、これ以上にうれしいことはありません。
人生は、自分を取り戻す旅です。どうか、焦らず、少しずつ、自分に優しく歩いていってください。
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