【高校化学】「ナイロン66」合成法と特徴、大学入試のポイントを解説
合成繊維を学習すると必ず出てくる「ナイロン」。
その中でも、最も代表格なのが ナイロン66(ロクロク) です。
「ナイロン6と何が違うの?」
「なんで“66”なの?」
これ、大学入試レベルでしっかり説明できる高校生は極端に少ない。
受験化学では
ナイロン6とナイロン66の比較理解
ここが最重要になります。
ナイロン66とは何か?
ナイロン66は ヘキサメチレンジアミン(6)とアジピン酸(6)
この2つの「6炭素の化合物」を縮合させてつくる合成繊維。
→ だから「66」
| ナイロン6 | ナイロン66 |
|---|---|
| カプロラクタム(6炭素)を開環重合 | ヘキサメチレンジアミン(6C)× アジピン酸(6C)を縮合 |
| 付加重合的なイメージで覚える | 縮合重合の代表例 |
| 1種類のモノマーから | 2種類のモノマーから |
| 66より柔らかいイメージ | 66はより強い、耐熱性高め |
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この“2種類のモノマーを縮合させる”という点が、入試での一番の狙われポイント。
ナイロン66の特徴
| 特徴 | 理由 |
|---|---|
| 機械強度・耐熱性が高い | アミド結合の規則配列で結晶性が高い |
| 吸水はそこそこある | アミドは水素結合しやすい |
| 工業製品・自動車部品にも多い | 熱に強く、軽く、強い |
→ 化学式と概念をちゃんと理解しておけば、「材料の性質」の説明問題に強くなる。
大学入試の例題
例題
ナイロン66を製造するときに用いるモノマーと、その結合形式を説明せよ。
模範解答方向
- ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸を縮合させる
- アミド結合(-CONH-)を形成する
- これが繰り返すことで高分子(ナイロン66)が生じる
出題者が見ているポイント:
- 「ナイロン6と混同していないか」
- 「縮合反応とアミド結合」をちゃんと言えるか
- 「66の意味」を説明できるか
この3つが書ければ満点ライン。
みんなの声
- 理系男子「ナイロン66は“縮合重合”を説明するときの象徴的存在やな」
- 受験生女子「ナイロン6との違いが、頭の中でいつのまにか曖昧に混ざる…」
- 大学化学系OB「材料科学ではナイロン66はまだ普通にバリバリ現役。金属置換の部品で使われる」
高校化学のあるある:
ナイロン → ただの暗記だと思っている人が多いが
イメージと構造と重合形式をセットで理解できた人だけが“受験で点”になる。
今日のチェック
| 確認項目 | できた? |
|---|---|
| ナイロン66は2種モノマー(6×6) | ○ |
| 縮合重合である | ○ |
| アミド結合である | ○ |
| ナイロン6と66を比較して整理した | ○ |
まとめ
ナイロン66は、縮合重合の代表例として、
高分子単元の「核」みたいな存在。
そして、大学入試ではただ単語を覚えるだけじゃなく
モノマーの炭素数 → 名前の意味 → 結合形式 → 性質の説明
ここまで踏み込むこと。
ビニロンとセットでここまで理解しておくと
「高分子」単元での記述問題を落とさなくなる。
化学は理解したら、その瞬間から点になる科目。


