高校公民|「領土・領海・領空」をわかりやすく整理|大学入試のポイント

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国際関係・主権国家の理解において、まず最初に出てくる3つ
領土・領海・領空

この3つは「国の支配権(主権)が及ぶ範囲」の基礎であり、ここを正確に理解していることが、高校の点数(特に大学入試の地理・公民・政治経済)で決定的な差になる。

世の中のニュースは、国際紛争も、外交問題も、この3つがらみで起こっている。

  • 竹島問題
  • 尖閣諸島問題
  • 北方領土問題
  • 南シナ海の軍事基地化問題
  • 上空を通過する偵察用バルーン・無人機の領空問題

すべて、「どこまでがその国の支配領域なのか?」が本質だからだ。

この記事では、まず基礎をイメージしやすく説明し、最後に大学入試で問われやすいポイントを整理する。

① 領土(territory)

領土とは、国家の主権が及ぶ陸地部分のこと。

日本の領土

  • 本州
  • 北海道
  • 四国
  • 九州
  • 沖縄などの島々

この土地は、日本国憲法が及び、日本の法律が適用され、警察権も裁判権も、日本政府が行使する。「日本の土地で起きた犯罪は日本の刑法で裁く」のはこのため。

入試で問われやすいこと

領土問題として具体例を出させる問題は非常に多い。

  • 北方領土:ロシアが事実上支配
  • 竹島:韓国が実効支配
  • 尖閣:日本が実効支配(中国が主張)

「実効支配」という用語は特に重要。主張だけではなく、現実に支配しているかを問う。


② 領海(territorial sea)

領土の周囲に広がる海のうち、国の主権が及ぶ海域。

国連海洋法条約により、領海は基線から12海里(約22km)

領海の中では、国家の主権が及ぶ。ただし、軍艦ではない外国船は「無害通航権」がある。
→平和的な通航ならOKということ。

ここ入試ポイント

「領海12海里」と「排他的経済水域(EEZ)200海里」の差がよく問われる。

EEZは漁業・資源の優先的権利の範囲であって、領海と違い、完全な主権ではない。ここ混同する受験生が毎年多数。


③ 領空(airspace)

領土と領海の上空。

航空機が許可なく侵入したら、重大な国際問題となる。
無人機でも同じ。

ミサイルが飛んでくる時に騒ぎになるのもここ。

入試で問われやすい点

宇宙空間は領空ではない。
「どこからが宇宙か?」は明確線がないが、通常100km(カーマンライン)が用いられる。


3つの比較まとめ(受験用)

区分主権の及ぶ範囲基準範囲よく問われる
領土陸地国境線北方領土・竹島・尖閣
領海基線から12海里無害通航権・EEZとの違い
領空領土と領海の上空数値明確なし(宇宙は含まない)無人機問題・偵察気球

大学入試の典型例題

1)領海に関する記述として正しいものを選べ。
(A) 資源開発の優先権は与えられない
(B) 基線から12海里である
(C) 宇宙空間までは含まれる
(D) 外国軍艦は無害通航も不可

→正解:B

2)EEZに関して正しいものを選べ。
(A) 領海と同じく主権の完全行使ができる
(B) 国連海洋法条約で200海里
(C) 主権が及ばない
(D) 漁業権は認められていない

→正解:B

この2問がそのまま全国模試で出されても何の違和感もない。
このレベルは「当然押さえている」状態にせよ。


みんなの声

  • 「領海とEEZの違いを社会人でも説明できない人かなり多い」
  • 「領土問題はテレビで見るけど、正しい定義わかってない人多い」
  • 「領空の概念だけは感覚的に理解しやすい」
  • 「最近のニュースはドローンやバルーンの話が多いけど結局領空なんだな、って思った」
  • 「12海里って絶妙に短いよな…」

高校生よりむしろ大人が混乱している領域。
だからこそ、ここの基礎固めは大学入試レベルで大きな差になる。


最後:言語化できるようにせよ

  • 領土:陸地の主権
  • 領海:海の主権(12海里・無害通航権)
  • 領空:領土領海の上空(宇宙は含まない)
  • EEZ:200海里で資源の優先的権利

この4行を白紙に書けるようにするだけで、公民の国際法パートは強くなる。

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