運動量保存の法則とは?高校物理で必ず出る衝突問題のコツを解説

※ 本ページはプロモーションが含まれています。

運動量ってそもそも何?

「運動量」とは、物体の持つ“動きの勢い”のこと。

公式で書くとこうなります👇

運動量 = 質量 × 速さ(p = mv)

たとえば、

  • 小さいボールよりも重いボールの方が止めにくい
  • 同じボールでも速く投げた方が当たると痛い

これらはすべて、「運動量が大きい」からなんです。
つまり、質量と速さの両方が“勢い”を決めているということですね。

運動量保存の法則とは?

「保存」というのは、“全体の合計が変わらない”という意味。
つまり、物体同士がぶつかっても——

衝突の前後で、全体の運動量は変わらない!

これが「運動量保存の法則」です。

数式で表すとこうなります👇

m₁v₁ + m₂v₂ = m₁v₁' + m₂v₂'

('は衝突後の速さ)

なぜ運動量が“保存”されるの?

実はこれ、「作用・反作用の法則」が背景にあります。
お互いが押し合う力は同じ大きさ・逆向きなので、全体で見れば力の合計が0。
→ だから運動量の合計も変わらないのです。

宇宙の中で力が働かないような「閉じた世界」では、
運動量は永久に一定になります。

生活の中での運動量保存

この法則は、意外にも身の回りにたくさんあります。

① ビリヤードの玉

白球を打つと他の玉が動き出します。
白球の運動量が他の玉に移っただけで、全体の運動量は変わりません。

② 車の追突事故

軽い車と重い車が衝突すると、
軽い車の方が大きく押し戻されます。
→ 運動量が重い方から軽い方へ移動しているのです。

③ ロケットの発射

ロケットが燃料を後ろに噴射すると、
燃料は後ろへ、ロケットは前へ進みます。
→ 燃料とロケット全体では、運動量の合計はゼロのまま

つまり、宇宙空間でも飛べるのはこの法則のおかげ!

大学入試のポイント

運動量保存の法則は、力学の中核テーマです。

✅ よく出るパターン

  • 物体同士の衝突・反発(弾性衝突・非弾性衝突)
  • 台車とおもりがぶつかる問題
  • ロケットの速度を求める問題

✅ 公式の使い方

運動量保存だけでなく、エネルギー保存と組み合わせるとより正確に解けます。
(特に「弾性衝突」では、運動量と力学的エネルギーの両方が保存!)

✅ 入試でのコツ

  • 「力が働いている時間が短い」衝突現象は、運動量保存が成り立つ
  • 摩擦や外力があるときは成り立たないこともあるので注意

💬みんなの声

🧑‍🎓「“ぶつかった後の速さ”を求める問題、最初は難しかったけど、保存の式を立てたら一気にわかりやすくなった!」

👩‍🏫「運動量は“力の積分”とつながっていて、力学の考え方を広げる入口になるんです」

👨‍🔧「ロケットやジェット機、銃の反動…全部これで説明できるって知って、物理が一気にリアルになった」

🧘‍♀️「“全体のバランスが変わらない”って、人間関係にも通じる気がする」

🌍まとめ:「勢いは伝わる、でも消えない」

運動量保存の法則は、
ぶつかっても、全体としての“動きの勢い”は変わらないという自然のルールです。

エネルギー保存の法則と並んで、
「世界がなぜ安定して動いているのか」を説明する根本の考え方です。

🧠【まとめポイント】

覚えること内容
運動量とは質量×速度(p=mv)
運動量保存の法則衝突前後で全体の運動量が一定
日常の例ビリヤード・車の衝突・ロケット
入試のコツ弾性衝突ではエネルギー保存と両立する

✍️最後に

運動量保存の法則を理解すると、
ただの「衝突の計算」ではなく、世界の力のやり取りが見えてきます。
“勢いは伝わっても、消えない”——まるで人の想いのように。

  • X