夕焼けが赤い理由を物理で解く!──大学入試でも問われる「光の散乱」の秘密

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「なんで夕焼けって赤いんだろう?」
誰もが一度は見とれる光景ですが、この美しい現象の裏には、高校物理で学ぶ光の波長と散乱の物理法則が隠れています。
この記事では、物理的メカニズムをわかりやすく説明し、さらに大学入試での出題傾向や受験生の声も紹介します。
光の色と波長の関係
まず、光は「波」としての性質を持っています。
白色光(太陽の光)は、実はさまざまな波長の光が混ざったものです。波長が短い方から順に並べると、
紫(約400 nm) → 青 → 緑 → 黄 → 橙 → 赤(約700 nm)
という順になります。
つまり、「青い光」は波長が短く、「赤い光」は波長が長いという特徴があるのです。
空が青く、夕焼けが赤い理由 ― 「レイリー散乱」
空の色や夕焼けの色の違いを生むのは、大気中の分子による光の散乱です。
特に重要なのがレイリー散乱(Rayleigh scattering)という現象。
この散乱は、光の波長によって強さが変わります。具体的には次の式で表されます:
散乱の強さ ∝ 1 / 波長⁴
つまり、波長が短いほど強く散乱されるということ。
青い光(短波長)は赤い光(長波長)よりも約10倍も散乱しやすいのです。
昼間の空が青いのはなぜ?
昼間、太陽は真上にあり、光が短い距離で大気を通過します。
このとき、青い光が強く散乱されて、私たちの目には空が青く見えます。
夕方になると空が赤くなる理由
夕方になると、太陽は地平線近くに沈みます。
このとき、太陽光は大気を長い距離通過しなければなりません。
長い距離を通る間に、青や緑などの短波長の光はほとんど散乱してしまい、私たちの目に届きにくくなります。
一方で、散乱されにくい赤い光はまだ届くことができるため、空が赤く染まるのです。
この現象こそが、夕焼けが赤くなる本当の理由です。
大学入試ではどう出る?
この「光の散乱」に関する問題は、高校物理・物理基礎・地学基礎などで頻出です。
特に次のような出題形式が見られます。
📘 出題例
- 「青い光が赤い光よりも強く散乱されるのはなぜか、波長の違いに基づいて説明せよ。」
- 「太陽光の入射角が大きいとき、空の色がどのように変化するか。」
- 「レイリー散乱の式を用いて、波長が2倍になったときの散乱強度の変化を求めよ。」
実際に、共通テストやセンター試験の過去問にも「青い空と赤い夕焼け」を題材とした問題が出題されています。
(例:2017年度センター試験「地学基礎」第2問)
応用:火星では夕焼けが青い!?
実は、地球だけでなく他の惑星でも大気の性質によって夕焼けの色が異なります。
NASAの観測によると、火星では夕焼けが青色に見えるそうです。
これは、火星の大気中に含まれる微粒子が、地球の大気とは違う散乱特性を持っているためです。
つまり、「夕焼けの色」は大気の成分と粒の大きさによって変わるということですね。
みんなの声
🌅「夕焼けの赤は“空気の厚さ”で変わると知って感動した!」(高校2年・理系)
🌄「波長⁴の関係式で“青が消えて赤が残る”のが物理的に説明できて面白い」(高3・受験生)
🌇「火星の青い夕焼けを写真で見て、本当に法則どおりだと実感した」(大学生)
まとめ
- 光は波であり、色は波長の違いによって生じる
- 短波長の光ほど散乱しやすい(レイリー散乱)
- 昼間は青が散乱 → 空が青く見える
- 夕方は赤が残る → 夕焼けが赤く見える
- 大学入試では、波長・散乱・角度の関係がよく出題される
ひとこと
夕焼けの赤には、「波長」という物理の美学が隠されています。
ただ美しいだけでなく、理論的に理解できるからこそ、自然現象が一段と深く感じられるのです。



