生物が生き残るための生存の法則、種の法則とは何か。

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【質問】
生存の法則とか、種の法則とか言う言葉を聞きますが、生物が生き延びるための法則を説明してください。

回答

生存の法則と種の法則という言葉は、生物が生き延びるための法則を表すものではありません。これらは、生物の進化に関する誤解や迷信に基づいた用語です。

生存の法則とは、弱肉強食や適者生存という考え方を指します。これは、自然界では強い者が生き残り、弱い者が淘汰されるという単純なイメージですが、実際にはそうではありません。自然界では、環境に適応した者が生き残り、適応できなかった者が淘汰されるということです。環境に適応するということは、強さだけではなく、多様な要素によって決まります。たとえば、捕食者が強くても、被捕食者が逃げる能力や隠れる能力を持っていれば、捕食されない可能性があります。また、被捕食者が多数であれば、捕食者はすべてを捕食できないかもしれません。さらに、環境は常に変化しており、今日の強者が明日の弱者になることもあります。したがって、生存の法則という言葉は、進化の本質を正しく表していません

種の法則とは、種の保存や種族維持のために生物が進化したという考え方を指します。これは、個体よりも種や集団の利益を優先するように生物が進化したというイメージですが、実際にはそうではありません。進化は、個体の遺伝子を次世代に伝えることで起こります。個体の遺伝子は、その個体の生存や繁殖に有利な性質を持っていれば伝えられやすく、そうでなければ伝えられにくくなります。したがって、進化は個体の利益に基づいて起こります。種や集団の利益に基づいて起こることは少ないです。たとえば、個体数が増えすぎて資源が不足する場合、自ら繁殖を抑制するように進化することはありません。むしろ、他の個体よりも多く繁殖するように進化することで自分の遺伝子を多く伝えることになります。また、自分を犠牲にして他の個体を助けるように進化することもありません。むしろ、自分を守って生き延びるように進化することで自分の遺伝子を次世代に伝えることになります。ただし、特定の条件下では、血縁者や協力者など自分と遺伝的に関係のある個体を助けることで間接的に自分の遺伝子を伝えることができる場合もあります

以上からわかるように、生存の法則や種の法則という言葉は、生物学的に正しくない用語です。生物が生き延びるための法則というものは、一般的には存在しません。生物は、それぞれの環境に適応するように進化してきたのであり、その適応の仕方は多様です。生物の進化を理解するためには、個体や遺伝子のレベルで考えることが重要です。

【質問2】
間違ったものを除外したくなるのは、生存の法則?

いいえ、間違ったものを除外したくなるのは生存の法則とは関係ありません。生存の法則という言葉は、自然界では強い者が生き残り、弱い者が淘汰されるという単純なイメージを表すものですが、実際にはそうではありません 。間違ったものを除外したくなるのは、人間の心理的な傾向です。人間は、自分の信念や価値観に合わないものを無視したり、否定したりすることがあります。これは、認知的不協和と呼ばれる現象です。認知的不協和とは、人間が持つ二つ以上の信念や態度が矛盾するときに生じる心理的な不快感です。人間は、この不快感を解消するために、自分の信念や態度を変えたり、矛盾する情報を排除したりすることがあります。たとえば、タバコを吸っている人がタバコが健康に悪いという事実を知っている場合、タバコをやめるか、タバコが健康に悪いという情報を無視するかのどちらかをすることで認知的不協和を解消しようとすることがあります。このように、間違ったものを除外したくなるのは、自分の信念や態度と矛盾する情報に対する人間の心理的な反応です。生物学的な法則とは関係ありません。