高校化学|酸と塩基が“本当に”わかる!pH計算のコツとつまずきポイントを徹底解説

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酸・塩基・pH計算は、高校化学でもつまずきやすい単元の代表です。
「計算はできるけど、本質がわかっていない…」
「弱酸・弱塩基のpHになると、急に難しくなる」
そんな声は、受験生だけでなく教える立場の先生や保護者からも数多く聞こえてきます。
この記事では、初心者〜受験レベルまで一気に理解が深まる「本質ベースのpH理解」をめざし、つまずきやすいポイントを詳しく解説します。
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- 1. 1. そもそも「酸」や「塩基」って何なのか?
- 1.1. ● 本質は「水溶液中で何がどれだけ電離しているか」
- 2. 2. 強酸・強塩基のpH計算は「最も簡単」
- 2.1. ✓ 強酸のpH計算
- 2.2. ✓ 強塩基のpH計算
- 3. 3. 弱酸・弱塩基になると急に難しく感じる理由
- 3.1. 【つまずく理由】
- 4. 4. 弱酸のpH計算のコツは「3ステップ」でOK
- 4.1. STEP1:電離の式を書いて整理する
- 4.2. STEP2:平衡定数の式に代入
- 4.3. STEP3:x ≪ 0.10 を使って近似
- 4.4. ◆ つまずきポイント:なぜxを無視できる?
- 5. 5. 弱塩基のpH計算は弱酸と対称(作業は同じ)
- 6. 6. 「みんながつまずく3大ポイント」を徹底解説
- 6.1. ① 平衡式が書けない
- 6.2. ② 近似してよいか判断できない
- 6.3. ③ pH・pOH の関係を忘れがち
- 7. 7. pHの近似計算テクニック(受験にも役立つ)
- 7.1. ● 弱酸の公式化
- 7.2. ● これを知っている受験生と知らない受験生で差が出る
- 8. 8. 中和のpH計算は「どちらが余るか」だけで判断
- 9. 9. pH計算を早く解ける人の共通点
- 9.1. ● 公式より「状況」を理解している
- 9.2. ● ICE表をクセにしている
- 9.3. ● 近似の判断が早い
- 10. 10. まとめ:pH計算の本質は「電離の見積もり」
- 10.1. pH計算とは、電離の結果生じるH⁺濃度を推定する作業である。
1. そもそも「酸」や「塩基」って何なのか?
高校化学では「酸はH⁺を放出する物質」「塩基はOH⁻を放出する物質」と習いますが、これだけでは本質がつかめません。
● 本質は「水溶液中で何がどれだけ電離しているか」
- 強酸・強塩基 → ほぼ100%電離する
- 弱酸・弱塩基 → わずかしか電離しない
言い換えると、
pH計算とは、電離によって生じるH⁺(またはOH⁻)の量を見積もる作業です。
たったこれだけの認識で、pH計算の理解スピードが一気に変わります。
2. 強酸・強塩基のpH計算は「最も簡単」
まずは基本から。
強酸・強塩基は、電離しきると考えるため、pHは濃度でほぼ決まります。
✓ 強酸のpH計算
例:1.0×10⁻³ mol/L のHCl水溶液
電離すると100% H⁺ が生じるので、
[H⁺] = 1.0×10⁻³ mol/L pH = 3.0
✓ 強塩基のpH計算
例:2.0×10⁻³ mol/L のNaOH水溶液
完全にOH⁻が出るので、
[OH⁻] = 2.0×10⁻³ pOH = 2.7 pH = 14 - pOH = 11.3
ここまでは多くの人が理解できます。問題は次のステップ。
3. 弱酸・弱塩基になると急に難しく感じる理由
多くの学習者がいう「急に難しい…」という感想は、以下の要素が絡むためです。
【つまずく理由】
- 電離度αの概念が突然出てくる
- カルノー風の近似「xが小さいから無視」を理解していない
- KaやKbを“ただの数字”として扱い本質を掴めていない
みんなの声もリアルです:
「気づいたら二次方程式になってた。なぜそうなるのかがわからない」(高2男子)
「xを無視って、そんな雑な感じでいいの?」(高3女子)
「KaとpKa、どちらを見たらいいのか混乱する」(受験生)
これらは、実は本質をつかめばすべて解決します。
4. 弱酸のpH計算のコツは「3ステップ」でOK
弱酸の計算は複雑に見えますが、
実は ほぼ“同じパターン”の繰り返しです。
例:酢酸(CH₃COOH)0.10 mol/L、Ka=1.8×10⁻⁵ のpH
STEP1:電離の式を書いて整理する
CH₃COOH ⇄ H⁺ + CH₃COO⁻ 初期:0.10 0 0 変化: -x +x +x 平衡:0.10−x x x
STEP2:平衡定数の式に代入
Ka = x² / (0.10−x)
STEP3:x ≪ 0.10 を使って近似
弱酸では電離度が小さいため、
0.10−x ≈ 0.10 と近似できる。
これで、
x² / 0.10 = 1.8×10⁻⁵ x² = 1.8×10⁻⁶ x = 1.34×10⁻³(mol/L) → [H⁺] pH = 2.87
◆ つまずきポイント:なぜxを無視できる?
- 酢酸の電離度αは 約1%
- 初期濃度に比べ、変化量(x)は極めて小さい
- 計算結果にもほぼ影響しないため、無視してよい
近似の根拠が理解できると、弱酸のpHは一気に分かるようになります。
5. 弱塩基のpH計算は弱酸と対称(作業は同じ)
たとえばアンモニア(NH₃)0.10 mol/L、Kb=1.8×10⁻⁵ の場合。
NH₃ + H₂O ⇄ NH₄⁺ + OH⁻ 初期:0.10 0 0 平衡:0.10−x x x
→ 前項と同様に計算すると
x = [OH⁻] ≈ 1.34×10⁻³ pOH = 2.87 pH = 11.13
弱酸・弱塩基の計算パターンは完全に同じです。
6. 「みんながつまずく3大ポイント」を徹底解説
① 平衡式が書けない
→ 電離の前後を表にして整理する「ICE表」が有効。
② 近似してよいか判断できない
→ 目安は 電離度1〜5%以下
Ka が小さい、あるいは初期濃度が十分大きい場合に成立。
③ pH・pOH の関係を忘れがち
- pH + pOH = 14
- [H⁺]×[OH⁻] = 1.0×10⁻¹⁴
これさえ覚えていれば間違いにくい。
7. pHの近似計算テクニック(受験にも役立つ)
● 弱酸の公式化
弱酸 HA のpHは以下の近似式で求められる。
pH = 1/2 ( pKa - log C )
※C は弱酸 HA の初濃度(mol/L)
暗記ではなく、先ほどの計算式Ka = x²/C から導けることを理解するのが大事。
● これを知っている受験生と知らない受験生で差が出る
みんなの声:
「公式として覚えるより、導出を理解した方が圧倒的に早かった」(浪人生)
「弱酸は2行でpHを出せるので差がつくポイント」(予備校講師)
8. 中和のpH計算は「どちらが余るか」だけで判断
弱酸+強塩基、弱塩基+強酸などの中和問題では、
酸と塩基のモル数を比べて余った方の正体を考えるだけです。
その後は、
- 余ったのが強酸 → 強酸として計算
- 余ったのが弱酸/弱塩基 → Ka・Kbを使って再度pH計算
この「処理の流れ」がわかれば、複雑に見える問題も一気に簡単になります。
9. pH計算を早く解ける人の共通点
● 公式より「状況」を理解している
溶液中で何が起こっているかイメージできると、陽イオン・陰イオンの濃度が直感的に扱えるようになる。
● ICE表をクセにしている
どんな問題にも使える最強の整理方法。
● 近似の判断が早い
「xが小さい」と判断できるかがスピードの差になる。
10. まとめ:pH計算の本質は「電離の見積もり」
この記事で扱った内容はすべて、次の一言に集約されます。
pH計算とは、電離の結果生じるH⁺濃度を推定する作業である。
強酸・強塩基はそのまま濃度。
弱酸・弱塩基は平衡を考え、必要なら近似。
中和はモルで比較し、余った物質の性質を考える。
この本質を押さえるだけで、
「なんとなく解いていたpH問題」が
“理解して解ける”pH問題に変わります。
みんながつまずく場所を理解した上で、ぜひ今日から練習問題にも挑戦してみてください。
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